アーチェリー日本代表として活躍していた重定知佳選手が、8月23日にパリパラリンピックの代表を辞退することを発表しました。
この経緯については、彼女がライバルである小野寺朝子選手に対して匿名で中傷コメントを投稿していたことが判明したことが原因となっています。
そこで今回は、2人の間に何があったのか詳しく解説します!
重定知佳が小野寺朝子のブログに誹謗中傷コメントし、裁判沙汰で賠償命令
しかし、ライバル選手である小野寺朝子選手のブログに
いい加減もう東京パラも無理だし代表入りも無理なの気づきませんか?
などの誹謗中傷コメントを書き込んでいたことが明らかになりました。
これに対して小野寺選手は名誉毀損で民事提訴を行い、東京地方裁判所は重定選手に約124万円の賠償を命じました。
重定知佳の代表辞退とJPCの今後の対応
重定選手は裁判の判決を不服として控訴しました。
しかし、
JPCは、重定選手の行為が国際大会の選手派遣規定に違反する可能性があると判断し、彼女に対して事実確認を行いました。
その結果、重定選手自身が代表辞退を申し出たため、JPCはこれを受理しました。
JPCの森和之会長は、
今回の事案は大変残念であります。
誉毀損や誹謗中傷は、いかなる場面においても断じて許されるものではありません。
とし、今後の再発防止に向けた取り組みを強化することを表明しました。
重定知佳が小野寺朝子に謝罪しなかったことが原因で裁判に
被害者である小野寺選手は、重定選手の誹謗中傷行為が発覚した後、日本身体障害者アーチェリー連盟に報告し、懲戒請求を行いました。
また、小野寺選手は名誉棄損の罪で刑事告訴をしていましたが、取り下げることも考えていたようです。
そして東京地裁は、重定選手が行った名誉毀損行為を認め損害賠償を命じました。
しかし、これに不服の重定選手が、情報開示によって所属団体や勤務先などに伝えたことは名誉権またはプライバシー権の侵害だと反訴を行いました。
結果として東京地裁は、重定選手の反訴を認めず、小野寺選手の主張が支持される形となっています。
また、小野寺選手の刑事告訴に対して東京地方検察庁は2022年12月に、重定選手を不起訴(起訴猶予)処分としています。
小野寺朝子が日本身体障害者アーチェリー連盟やJPCの対応に苦言
連盟が裁判中であることを理由に何も対応しなかったことや、名誉毀損行為を行った重定選手に対する処分が未だ決定されていないことに苦言を呈しています。
また、JPCも日本身体障害者アーチェリー連盟へと通達すると繰り返すばかりで、重定選手の処分に動いてくれなかったようです。
これまでの経緯から重定選手の行為に問題があったことは間違いないとして、連盟やJPCの対応にも大きな問題があったことが分かります。
代表取り消しもあくまでも本人から辞退を受けてであり、現時点では何も処分は下していない状況なわけですから…。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事のまとめについては、以下です。
- 小野寺朝子のブログに誹謗中傷コメントを書き込んでいた
- 重定知佳の誹謗中傷行為が発覚した後、日本身体障害者アーチェリー連盟に報告し、懲戒請求
- 小野寺朝子の刑事告訴に対して東京地方検察庁は、重定知佳を不起訴(起訴猶予)処分
- 謝罪がなかったことや重定選手が国内外の大会へ出場し続けていたことから、民事訴訟を提起し、東京地方裁判所は重定選手に約124万円の賠償を命じた
- これに不服の重定選手が、名誉権またはプライバシー権の侵害だと反訴
- 連盟は裁判中であることを理由に何も対応しなかったり、重定知佳に対する処分を未だ決定していない
- JPCも連盟へと通達すると繰り返すばかりで、重定知佳の処分に動いてくれなかった
この一連の事件はいまだに裁判中であるため、連盟は終わるまで動かないと思います。
しかし、連盟の行動規範で名誉毀損行為を禁じているわけですから、重定選手の控訴が棄却された際には相応の処分を下すと共に、再発防止に向けた対策を講じていってほしいものですね!
この記事がよかった、ためになったと思った方は、ぜひ当サイトのコメント欄やツイッターの方で感想を教えてください!!
コメント