中村中さんは、シンガーソングライターとしての音楽活動や、役者としても幅広く活躍している人物です。
2024年8月18日放送のNHK連続テレビ小説『虎に翼』では、上野でバーを経営する性転換した女性役を演じ、その美しい着物姿が話題となりました。
ネットの声では、
キャスティングに誠実さを感じる
中村中さん久々見たけど変わらない美しさ
山田さん役は中村中さんだったのか!
などがありました。
そこで今回は、話題となっている中村さんの経歴や、当時のカミングアウトについてのエピソードを紹介します。
中村中のプロフィール
中村 中(なかむら あたる)
生年月日:1985年6月28日生まれ
年齢:39歳(※2024年8月時点)
出身地:東京都墨田区
職業:シンガーソングライター、俳優
所属事務所:ボールドハート
幼少期から音楽に携わり、中学時代には才能を開花させていった
中村中さんは、幼少期に両親が離婚し母親のもとで過ごしており、歌が好きな少年でした。
10代の変声期にはドラムなどの楽器演奏や作詞作曲に取り組み、中学校時代には吹奏楽部に所属しながら、複数のバンドを掛け持ちしていたとのこと。
中学卒業間近にはストリートミュージシャンとしても活動し、その才能を徐々に開花させていきました。
歌手としての活動はもちろん、ドラマや舞台にも出演
中村中さんは、2004年に『かつしかバンドフェスティバル』でグランプリを受賞し、11月にはヤマハ音楽振興会主催の『TEENS’ MUSIC FESTIVAL 2004』の全国大会に出場。
それ以後、ヤマハの発掘育成システム『ヤマハ・ミュージック・クエスト』と契約し、楽曲製作やライブハウスなどでライブを行っています。
2006年6月28日、21歳の誕生日にavex traxからシングル『汚れた下着』でメジャーデビューを果たしました。
9月11日、戸籍上男性(精神は女性)のトランスジェンダーあることを公式サイトで公表。
同年10月には日本テレビ系ドラマ『私が私であるために』で性同一性障害の役柄を演じ、ドラマデビューも果たしました。
2007年には『第58回NHK紅白歌合戦』に紅組で初出場し、その後もドラマ原案を手掛けるなど、音楽活動以外でも幅広く活躍しています。
2010年には、4thアルバム『少年少女』で第52回日本レコード大賞優秀アルバム賞を受賞し、現在も精力的に音楽活動や舞台出演を続けています。
性別のカミングアウトは嫌だった
中村中さんの性別は、戸籍上は男性ですが、自分を女性として認識しています。
しかし、実際にはセクシュアリティを公表することに強い抵抗があったといいます。
デビュー当初、中村中さんは
私はしたくないってずっと主張していた
と語っていましたが、事務所側から
カミングアウトしないと売らないよ
という圧力を受け、やむを得ず公表することになりました。
この経験は、中村さんにとって非常に苦しいものだったようですね。
紅白歌合戦での演出も自分の意思ではなかった
中村さんは紅白歌合戦に出場した当時のことを、このように語っていました。
- 用意された衣装は赤いドレスにちょっとだけ白が入っているデザインに「正直、気持ち悪い」
- どうして衣装で説明しなくてはいけないんだろう
- 微量な『白』は、お前は男性だ、という意味だったのか
- 男児として生まれた人間が紅組で出るということがセンセーショナル
- セクシュアリティの公表も含め、紅白での出来事は自分の意思で進められたことはほぼなかった
- 私ではないものに反響がきているという感じで、どう捉えたらいいのか自分でもわからなかった
中村中さんは、
ただ、歌う人間として紅白に出場したかっただけ
であったため、紅白出場後はものすごく心も体も疲れてしまっていたようです。
彼女は、
自分の性別を受け入れているとか、認めているとか思っていないです。
一生の付き合いというだけ。
むしろ問題は他者との関わり方だと思います
と話していました。
トランスジェンダーなどのLGBTを理解してもらうというよりは、1人の人間として扱ってほしかったのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事のまとめについては、以下です。
- トランスジェンダーであることを公表するのは嫌だった
- 事務所からの圧力でやむを得ずカミングアウト
- 紅白歌合戦で紅組として出場した際には、用意された衣装のデザインに「正直、気持ち悪い」
- 紅白での出来事は自分の意思で進められたことはほぼなかった
- 自分ではないものに反響がきているという感じで、どう捉えたらいいのかわからなかった
- 紅白出場後はものすごく心も体も疲れてしまっていた
中村中さんは、自分の性別に対して複雑な思いを抱いていることが分かりました。
今回の『虎に翼』での演技も、自身に重ねる部分があったのではないでしょうか。
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