2025年3月、週刊誌系メディアが「男子キャディー・栗永遼氏と女子プロ3名(川崎春花/阿部未悠/小林夢果)の不倫疑惑」を報道しました。
その後、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は事実関係を調査し、5月20日に懲戒処分を公表。
男性キャディーの栗永遼氏に「9年間の立入禁止(出禁)」、女子プロの川崎春花・阿部未悠・小林夢果の3選手には厳重注意+新人セミナー受講義務が科されました。
この記事では、処分の中身/なぜ9年なのか/どこまで立入禁止なのかを整理し、他競技との比較をしたうえで、“異例度”も解説します。
- 選手3名は厳重注意+セミナー受講、男性キャディーは9年間の会場立入禁止
- 9年出禁の根拠はどういう理由か
- 他競技比較で処分内容の違いを解説
何が起きて「9年出禁」に?処分理由を整理
まずは、処分の内容について今一度確認します。
選手側(川崎春花/阿部未悠/小林夢果)は「厳重注意+2025年度に実施する新人セミナー(第1~3日目)の受講義務」。

一方で、男性キャディーの栗永遼氏には「9年間のJLPGAツアー競技および協会関連イベント会場への立入禁止」が科されました。

協会は理由として、「出場資格を有する者同士の紛争は協会秩序への影響が大きい」「会員の配偶者でありながら複数の若年会員へ積極的に働きかけた」「酌むべき事情は特にない」などを挙げています。
なお、理事の福本佳世氏には「けん責」が科されており、その後、理事を辞任されました。

福本氏は栗永氏の妻である淺井咲希選手に対し「あなたの夫と付き合った子は優勝する」などと不適切な発言を行ったと報じられていました。

淺井咲希選手の現在:妻としての立場と「吐き気/自律神経」などの影響

栗永遼氏の配偶者である淺井咲希選手は、8月のCATレディス前日取材で、騒動後の心身の不調(プレー中の吐き気、自律神経の乱れ)を示唆し、ドーピング規定に抵触しない範囲の服薬で調整していると語っています。
また、スポンサーや家族のサポートに支えられ、レギュラーツアー復帰への意欲を明かしました。
出産・育児を経てのカムバック途上であり、競技コンディションの再構築にも取り組んでいます。
時系列まとめ:報道→処分公表→淺井選手の復帰コメントまで
全体像を素早く把握できるよう、主な出来事を時系列で整理します。
日時 | 出来事 |
---|---|
2025年3月5日 | 週刊誌系メディアが「男子キャディーと女子プロ3名の不倫疑惑」を初報 |
2025年3月13日・20日 | 続報掲載(女子プロは川崎春花/阿部未悠/小林夢果の3名と特定) |
2025年4月14日 | 川崎春花が欠場と反省に言及(所属経由のコメント) |
2025年4月中旬 | 淺井咲希選手、下部ツアーフンドーキンレディースで途中棄権(吐き気)との報道 |
2025年5月20日 | JLPGAが処分を公表:選手3名に厳重注意+新人セミナー受講、栗永遼氏に9年の会場立入禁止 |
2025年5月21日 | 栗永遼氏がInstagramで謝罪投稿 |
2025年8月21日 | 淺井咲希選手がCATレディス前日取材で「自律神経の乱れ」「服薬で調整」など近況を説明 |
「9年出禁」となぜ長い?公表情報から読み解き
協会は9年の具体的な算定式を明かしていませんが、秩序への影響の大きさ/若年選手への積極的働きかけ/会員配偶者という立場性/酌量なしを総合判断したと説明しています。
適用範囲はツアー競技と協会関連イベント会場への立入禁止で、実務上は帯同キャディーや会場内業務への関与が不可となります。
したがって実務上、競技現場からの長期的排除という強い効果が生じます。
- 対象は「会場への立入」=競技・関連イベントともに不可
- 選手処分が軽いのは「反省」「若年」「社会的制裁」等の考慮あり
- 長期化の背景に「秩序への影響」「積極的働きかけ」「酌量なし」
NPB・Bリーグと比較:JLPGA「9年出禁」はどれほど重いのか
女子ゴルフの「9年間の会場立ち入り禁止」は、他競技の処分と比べてどの位置づけなのか。
ここではプロ野球(NPB)とBリーグの直近事例・基準を並べ、比較表を作成しました。
競技/団体 | 典型的な処分内容範囲 | 主な前例 |
---|---|---|
JLPGA(女子ゴルフ) | 会場立ち入り禁止(本件は9年)/厳重注意・研修義務など | 不倫報道の女性3選手へ厳重注意、男性キャディに9年の会場出禁。 |
NPB(プロ野球) | 無期失格(再申請は5年以降)/球団罰金・関係者の引責など | 2015年の巨人3投手の賭博問題で無期失格(AP/ESPNほか)。 競技の公正を損なう行為に最重クラスを適用 |
B.LEAGUE(プロバスケ) | 1〜数試合の出場停止+罰金/けん責・活動停止(月単位)など | 1試合停止+罰金5万円、2試合停止+罰金10万円、4試合停止+罰金20万円等の公式例。 スタッフの不適切言動に1か月の活動停止なども |
この比較から、NPBは「賭博」など競技の根幹を揺るがす行為に無期失格(事実上の長期追放)もある一方、Bリーグは試合中の問題は「数試合の出場停止+罰金」が中心。
これと比べると、JLPGAの「9年出禁」は「試合外の不祥事に対する例外的な長期排除」としてプロスポーツ横断で見ても上位に入る重さに入ります。
競技の公正そのもの(例:賭博)ではない不祥事に対して、長期の「場からの排除」を選んだ点が特徴です。
関係者の動き:謝罪投稿・欠場・再発防止の方向性
男性キャディーの栗永遼氏はInstagramで謝罪を表明。
川崎春花選手は春先の出場自粛・反省コメントに言及。
協会はコンプライアンス研修や相談体制の強化を打ち出しています。
“未成熟な関係性のトラブルを競技秩序の問題として最重視”したことが、今回の処分設計に反映された形です。
SNSの反応:重すぎ?妥当?意見は二極化
SNSでは次のような声が目立ちました。
処分が長すぎるのでは…立入禁止9年って、事実上の業界追放に近い。
選手が軽く済んだ理由の説明は理解。だけど“配偶者でありながら複数へ働きかけ”は確かに悪質だと思う。
競技の公正・秩序を守るなら厳格さは必要。スポンサーや会場運営にも影響する話だし。
他競技だとここまでの長期は珍しいのでは?
まとめ
最後に、重要ポイントのみを短く振り返ります。
- JLPGAは男性キャディーに「9年の立入禁止」、女子プロ3名に「厳重注意+セミナー受講」を科した
- 長期化の理由は「秩序への影響」「会員配偶者の立場」「複数若年への働きかけ」「酌量なし」等の総合判断
- 他競技比較でも長期に分類。公正・秩序重視の特異な判断といえる
この記事が参考になった、面白かったと思った方は、ぜひコメント欄やX(旧Twitter)で感想をお聞かせください!
コメント